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(続)羽田空港のFUTTSU VISUAL RWY34L(富津ビジュアルアプローチ)廃止

2月7日 羽田空港のFUTTSU VISUAL RWY34L(富津ビジュアルアプローチ)廃止 の続きです。


ご承知のとおり、富津ビジュアルアプローチやILS X RWY34Lは、便数の多い西・南方面からの到着ルートを海上に移すことで木更津エリアの騒音軽減を図るべく、羽田空港再拡張後の北風好天時用として設定されました。

北風好天時(6~23時)の飛行経路説明図

北風好天時(出典:東京国際空港再拡張事業に係る環境影響評価書のあらまし)

この形を同時平行ILS進入にできない理由を門外漢なりに考えてみました。

同時平行ILS進入を行う条件として、各滑走路への進入機が最終進入ルートに合流するまでは1000ftの垂直間隔を確保する必要があります。ローカライザーをオーバーシュートするリスクに備えています。海外では、3本以上の平行滑走路で同時ILS進入をしている空港もありますが、Triple Parallelでは1000ft間隔で3つの最終高度が必要になり、いきおい最終進入が非常に長くなるという弊害もあります。

↓図はFAA CPWG10のJCAB発表資料から

CPWG10-CVA

CPWG10-PARA-ILS

上図からも読み取れますが、羽田については、34Lへの進入を海上ルートにすると、この基準を満たせないため同時平行ILS進入として扱うことはできず、どちらか(あるいは両方)をCVA (Charted Visual Approach:経路指定視認進入)にせざるをえない、と理解できます。だとすれば、CVAは好天時にしか実施できないので、自動的にILS X RWY34Lの使用も北風好天時に限られます。(何らかの事情でRWY34Rが閉鎖されていて、同時平行進入ができない時には、話は別ですが)

↓海ほたる地標航空灯台(LBN)の設置により、12月13日から夜間も実施されることになったHIGHWAY VISUAL 34R

Highway34r201212

視認進入と経路指定視認進入についての記述をAIPから抜粋

1.11. 経路指定視認進入(CVA; Charted Visual Approach)
1.11.1 CVA は騒音等の周辺環境を考慮するため、もしくは航空交
通の安全と秩序を促進するために飛行すべき経路が図示され
た視認進入であり、1.10.2 における条件が満足される場合にお
いてターミナル管制所により許可される。
1.11.2 CVA は視認進入図として公示され、飛行すべき経路及び高
度が示されるとともに、当該飛行に資する顕著な地上物標が記
載される。
1.11.3 視認進入図に記載される航空保安無線施設の情報は経路
を飛行するために補助的に使用できるものとして記載される。

1.11.4 地上物標が夜間において目視できない場合は、視認進入図
において当該進入は夜間に適用しない旨記載される。
1.11.5 ターミナル管制所は、到着機にCVA を行わせようとする
場合は、必要に応じて次の用語により視認進入を予期するよう
通報する。
「CVA への誘導を予期して下さい。」
“EXPECT VECTOR FOR [name of CVA ] APPROACH” .
「CVA を予期して下さい。」
“EXPECT [ name of CVA ] APPROACH” .
1.11.6 ターミナル管制所は、パイロットから視認進入図に示され
た地上物標視認の通報を得たのち進入許可を発出する。
関連機がある場合は、当該関連機に係る交通情報が与えられ、
通常当該関連機との間に目視間隔を維持して進入するよう指
示された後、飛行場管制所への周波数移管が行われる。
ただし、滑走路中心線の間隔が1,310 メートル(4,300 フィー
ト) 以上分離した平行滑走路において、いずれか又は双方の滑
走路に対してCVA が実施されている場合、他方の滑走路に進
入する航空機は、関連機とは見なされない。
「滑走路〔番号〕へのCVA を許可します。」
“CLEARED [ name of CVA ] APPROACH”
注: パイロットは地上物標及び先行機を視認したときは、
速やかにターミナル管制所に通報すること。
1.11.7 CVA は計器進入ではなく、進入復行方式を有しない。パイ
ロットはCVA を継続できない場合又は先行機を見失った場合
は速やかに管制機関にその旨通報すること。
1.11.8 CVA が許可されたのち、地上障害物との衝突防止、VMC を
維持しての飛行、視認している関連機との間隔維持及び後方乱
気流回避はパイロットの責任である。

注: CVA においてパイロットは視認進入図に示されている経路
及び高度で飛行することを求められているが、上記要件又は運
航上の理由により当該経路又は高度を外れて飛行することを
妨げるものではない。


(参考文献)

CVAのお手本となった米国のCVFPについての基準

7110.79D - Charted Visual Flight Procedures
http://www.faa.gov/regulations_policies/orders_notices/index.cfm/go/document.information/documentID/13058

CVFPから一歩進んで、Visual ApproachにRNAV (FMS navigation)を使う方式RVFPの基準

8260.55 - Special Area navigation Visual Flight Procedures
http://www.faa.gov/regulations_policies/orders_notices/index.cfm/go/document.information/documentID/215162

CVFP実施に関してパイロット向け注意喚起情報

Pilot’s Roles and Responsibilities During Visual Approaches
http://www.faa.gov/other_visit/aviation_industry/airline_operators/airline_safety/info/all_infos/media/2011/InFO11003.pdf

サンフランシスコ国際空港で行われているRVFPである"FMS BRIDGE VISUAL 28R"について

KSFO Charted Visual flight procedures
http://newtrio.com/cvfp.pdf

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